回避依存症は治らない?たった1つの治し方

回避依存症は治らないと諦めていませんか

完全に治らないことはありませんが、普通の依存症に比べ回復するのはかなり難しいのが現実です。

実際治らないと諦めてしまう気持ちもよくわかります。

しかし、完璧には治せなくても改善することは確実にできます。

 

私はもともと完全な回避依存症でしたが、現状ではだいぶ回復はしてきていますのでこんなことを書けています。

当時は心を開いて本音を言うことなんて絶対に無理でしたからねー。

はじめに 間違った回避依存症の治し方に注意して下さい。

最近では恋愛メディアなどがアクセス集めのために回避依存症の誤った情報を書いています。

注意喚起のためはじめに一言お伝えしてからこの記事の本編に入ります。

本心をさらけだして回復しようとしてはいけない

とあるメディアで「恋人に本心をさらけだしてみよう」と書いてありました。

おわかりの通り、危険なので辞めましょう。

そもそも「本心をさらけだしてみよう!」と言われてできる人は回避依存症ではありません。

後述するように自分の心の問題なので、目先の行動で本心をさらすという行動をとるのは、自分の心の回復を十分進めたずーっとずーっと後の行動です。

恋人に本心をさらけ出して、拒絶をされたら症状がさらに悪化しますし、仮に受けいれてもらってもパートナーの付き合い方が非常に難しいので、相手が相当精神力がなければ失敗に終わることが多いからです。

追記部分はここまでです。

では、本編に入ります。

すべての人に過去のトラウマがある

回避依存症にはモテ男、脱走、ナルシスト、搾取者、独裁者と大きく分けると5つのタイプがあります。

方向性は違いますが、すべてに共通しているのは、他人と親密な関係性を回避していること。

そして必ず過去に回避依存症になった原因があることです。

 

大きな木でたとえてみますが、現在の回避依存症という症状は所詮は枝葉なんですよね。

根底は根っこの部分。

すなわち過去のトラウマです。

主な原因・トラウマ6つ

では、回避依存症者の過去のトラウマはどのようなものなのでしょうか?

もちろん人それぞれ異なりますが、可能性は以下の6つです。

1.母親が過干渉

母親から過干渉で育った場合です。

この場合「自分の気持ちを無視され必要以上に色々と口出しをされ傷ついたこと」がトラウマとなっています。

人と親密になろうとするとまた「自分の気持ちを無視され傷つけられてしまう・・・」という防衛本能から人と距離をとろうとしたり、本音を明かさないことで自分自身の心を守ります。

「○○しなさい」「○○は、やめなさい」と命令口調で育ってきたことが多いので、これらの言動を激しく嫌いますし人の何倍も敏感です。

回避依存症者が指示や命令に過度に反発するのはこれが理由です。

2.母親が過保護

過干渉ではなく過保護で育てられた場合です。

過干渉は母親が子供をコントロール・束縛しようとするのに対し、過保護は子供の要望や命令に過度に従って甘やかしてしまうものです。

・おもちゃがほしい

・お菓子がもっと食べたい

・勉強は嫌いだからやりたくない

人間は欲望だけでは生きていけません。

社会に出て大人になる以上、適度に他人と歩調を合わせなくてはいけません。

過保護でどうして回避依存症になるのかといいますと、過保護で育つと「周りが自分に合わせてくれて当たり前。」「言うことを聞いてくれて当たり前」という思考になります。

しかし、大人になっていけばそんなことはまかり通りません。

ここで間違いに気づき自分を改めてれば問題ないのですが、改めない場合は、一般的な人との関係を回避するようになります。

そして、過保護で育てた母親のように言うことを聞いてくれる共依存者・恋愛依存症者に惹かれます。

もしくは、うわべでは完璧な立派な人を演じます。

3.両親の不仲、機能不全家族

母親が過干渉や過保護でなくても、両親の不仲や父親が依存症を持っているなど機能不全家庭で育てば、親密な関係に安らぎを感じることができずに回避依存症になることもあります。

私の大学時代の友人は父親がアルコール依存症だった影響で、脱走タイプになっておりモテるのに誰とも付き合うことができませんでした。

4.過度に束縛が強い家族

束縛に近い家族生活で育った場合です。

成人した大人にも関わらず、小学生の時のようにいつも家族中心の生活を強いられている場合などがあります。

実際の私の友人だった当時28歳男性の話ですが

  • 毎月家族全員でディズニーランドに行かなければならない
  • 門限があり仕事が無い日は18時までに帰らなければならない

など束縛に近い家族生活を送っていた男性がいました。

このような過去があると彼の中では、愛=束縛という図式になってしまい、親密な関係を避けるようになってしまうのです。

5.家庭外での虐待やいじめ

家庭以外でも、虐待やいじめなどで自己肯定感を強く傷つけられた場合です。

この場合でも親密な人間関係を回避したい気持ちが働き、回避依存症になりうる可能性があります。

6.過去の恋愛のトラウマ

過去の恋愛でひどいフラれ方をして、自己否定感を強く傷つけられた場合です。

誰でも振られた直後などは、異性への不信感が強くなることはありますが、重度の場合それが長期にわたり回避依存症に発展する可能性もあります。

母親がトラウマの原因であることが8割

やはり母親が原因であることが8割です。

男性が生まれて初めて接する女性が母親です。

ですので、男性にとって母親はすべての女性の象徴です。

私も過保護で心配性の母親から育ちました。

そのため、心配されたり世話をしてくることが、恐怖だと感じていました。

(普通の女性はまずこの感覚がわからないと思います)

たった1つの治し方は過去のトラウマと向き合い自己肯定感を育てていくこと

トラウマや依存症の治し方は共通しています。

過去と向き合い自己肯定感を育てていくことです。

 

STEP1-回避依存症を正しく理解する。

STEP2-過去の原因と向き合い、回避症状を自覚していく。

STEP3-傷を癒し、自己肯定感を育てる。

 

これで症状が改善していくことは私も含め何人も実践して結果が出ていますので間違いありません。

人によって具体例は様々ですが、この手法で回復することができます。

回避依存症が治らないのは向き合うことをそもそも回避してしまうから

回避依存症者が他の依存症と比べ治すのが難しいのはSTEP2の「向き合う」ということができないからです。

なぜなら症状が「本音を悟られたくない」「弱い自分を認めたくない」ですからね。

 

普通の依存症でさえ「自分と向き合う」のが難しいのに、回避依存症であればハードルがさらに上がります。

ほとんどの回避依存症者がいつまでも治らずに治そうとせずに「どうせ治らない」と嘆いているのはこれが理由です。

どんな言い訳を並べようが自分と向き合う勇気が無いから

しかし、「回避依存症だから自分と向き合えなくて当たり前だよね。」と言ってしまったらそれでおしまいです。

何も変わりません。

5年後も10年後も今のままです。

 

頭の良い回避依存症者はあらゆる理論武装をして自分を納得させていますが、所詮は「自分の過去と向き合う勇気が無いからです」

はっきり言っていますが、自分もそうでしたから自戒もこめてます。

もちろんこんなことを本人に直接言ってしまったら一発で音信不通になりますので注意してください。

(過去の自分でもそうします。)

【パートナーの方向け】「彼の回避依存症状を和らげる方法」はありますか?

上記の質問を頂くことが多くなりました。

あなたが本人ではなく、彼女やパートナーの方ならばそう思っているかも知れません。

彼の回避依存の症状を和らげる方法ならありますので、こちらもお読み下さい。

回避依存症の彼との付き合い方で悩んでいるあなたへ

 

【本人向け】回避依存症を回復し、親密さを恐れずに生きるための3つのSTEP

回避依存症を治す方法を1冊の電子書籍にまとめました。

回復について、深く記した日本で唯一のものです。

本気で治したいという方だけお読み下さい。

回避依存症を回復し、親密さを恐れずに生きるための3つのSTEP

 

こちらが回避依存症についてのまとめ記事です。

【回避依存症】必読の3記事

 

12 Comments

まなみ

回避依存で苦しんでいる者です。
ブログ、とても参考になりましたし同じ症状の人の気持ちを聞けて私だけじゃないんだと安心することもできました。
これからも更新楽しみにしています。

返信する
shireno

まなみさん>
ありがとうございます。
自分の心の内を書いてよかったと思えます。
完全に気が向いたときにしか書きませんので、気長にお待ち頂けますと幸いです。

返信する
ふくだけいこ

好きな人の行動に、ハテナだったり、傷ついてばかりいた一年でしたが、この流れの通りなので、腑に落ちました。
ありがとうございます。
これ以上、わたしができることはないなぁ、と感じていたところでした。
人は傾向は違えど、いい悪いじゃなく、それぞれなにかに依存したりして生きていると思います。
ゆっくりでいいから、それぞれの過去と向き合って、自分を癒やしてあげて、優しく思いやれる関係が、築けますように^^

返信する
shireno

ふくだけいこさん>ありがとうございます。
何かに依存していない人間はいません。
問題なのは生活に支障があるのか?がひとつの判断基準かと思われます。
過去と向きあえるかが、回復できるかの一番のハードルです。

返信する
さやか

私は病院とか行ってないし本当に回避依存症なのかもわからないけど、このブログを読んですごく心が楽になりました。私は中学生なんですが、今まで三人彼氏がいました。しかし、一人目といろいろあって、片思い中や付き合うまではとても幸せだったりするのに付き合ってからデートに誘われるたび彼が怖くなり別れて、罪悪感に押しつぶされそうになって、今すきなひとができても怖くて何もできない状態です。回避依存症という症状を知ってから、いろいろ調べて、一人じゃないことに気づき本当に安心しました。このブログを読めてとてもうれしかったです。ありがとうございます。

返信する
shireno

さやかさん>
ありがとうございます。
回避依存症者を知らずに苦しんでいる方も多くいらっしゃいますので、まだお若いにも関わらず、知っていることは素晴らしいですね。
成人してもまだ症状が出ているようであれば、専門家の力を借りたほうが自分で抱えこむよりも間違いなくプラスになるでしょう。

返信する
riko

しれのさん
初めまして
「回避依存症の彼との付き合い方」購入して、昨夜一気に読みました。
6年間一緒にいた彼が回避依存型と気づいていたのに対応方法が分からずに離れたり戻ったり…
出会った時はモテタイプ、それから全てのタイプを経過⁈し、今は脱走者。私も出会った当時離婚をした直後で彼にハマってしまい…
情緒不安定すぎて、回避依存型彼にやっては行けないことを100%以上実践してました。
なので、浮気、搾取の繰り返し。
3年前に一度別れ、それからお互い自由な感じのいい関係でいました。
ところが一ヶ月前、急に「ひとりでいたい帰ってくれ」と言われました。
3年前に私たちが別れる原因になった私の元同僚(既婚+複数の彼あり)と彼が再会した直後でした。
(当時、彼を気に入った彼女が私が浮気していると彼に虚偽を言い彼が逆上、脱走してしまい別れました。が、彼が私とすぐに戻ったので彼女が情緒不安定になり会社を辞めていきました)

なんとなく、イヤな感じがあり…
別れを決意し彼に連絡することもやめました。
先週からしれのさんのブログetc読ませていただいてから、不思議と悲しみや彼が戻ってくる期待もなくなりました。
不思議なことに離婚後の情緒不安定な私の言動に耐えてくれた彼に感謝の気持ちが芽生えています。

彼の真実を理解でき、こんなに気持ちが穏やかになれるなんて…
しれのさんに出会えた事が奇跡のようです。
ありがとうございます。
これからもブログetc読ませていただきますね!

返信する
shireno

rikoさん
>教科書のご感想ありがとうございます。
読むことで彼への悲しみや執着が消えたのでしたら、書き手として素直に嬉しく思います。
わざわざご感想頂きましてありがとうございました。

返信する
でいじー

ブログを読ませていただき、たくさん考
えさせられました。
私の彼氏はおそらく回避依存症(脱走タイプ)です。
エピソードは色々とありますが・・・
このブログに書いてあることがたくさん当てはまります。

私は元々そんなに恋愛依存タイプではないと思うのですが、彼の素っ気ない対応にいつも寂しさを感じていました。
でも好きだったので、我慢して彼に合わせようとしたり、他に趣味を見つけたりして努力していました。
けれどついに耐えられなくなり、NGな言動をしてしまい、はじめて距離を置かれました(笑)。もしかしたらこのまま戻ってこないかもしれません。

私も凄く辛かったけど、彼も同じように苦しんでいたんだなと気づきました。
もっと早く気づいてあげたかった。

色々と考え、私にとっての幸せって何だろう??と考えて、このまま付き合い続けるのは難しいなと考えています。
だけど彼のことも好きだったので、彼にも幸せになってほしいです。

今の私にできることは何なのだろうと自問自答しています・・・。

返信する

しれのさん
教科書、購入させて頂きました。
ネット上の情報から、彼はまさにこじらせ回避依存症、私は元(今もまれに)回避依存症ということが分かってはいましたが、その詳細、対処をここまでご本人の視点から説明してくれているものは他にありませんでした。
きっと、ご自身が克服されるまではもちろん、書き起こすのは至難の業出会ったことと思います。
沢山の気づきを、有難うございました。
やはり辛い気持ちをゼロにする、というのは難しいですが、それは人間関係必ずしもいいことばかりではないので当たり前。幸い自分も彼の気持ちが分かるので、お互い克服できれば儲けもの、という気楽な気持ちでお互い楽な関係を築いていけたらと思います。
有難うございました。

返信する
みほ

とてもためになるお話をありがとうございます。

恋愛依存と回避依存の両面を持っているような気がする男性とお付き合いしています。私自身は、彼に出会うずっと前に、恋愛依存を自分なりにかなり克服してきたつもりではあります。もちろん、ゼロにはできていないと思いますが。

どちらも、親密になることの恐怖と見捨てられ不安を持っているとのことですから、ある一定以上は親密に絶対にならず、でも絶対に見捨てられることはなさそうな相手ならうまくいくのでしょうか?

まあ人生に絶対はないと思いますが、そう思える客観的な理由があれば、絶対に近い受け止め方になるかなと思いますが。

実は、私は既婚者で、彼には仕事上で完全に依存した形になっています。
ですから、ある一定以上親密にはなれず、しかも仕事があるので、彼から離れることは私からはほぼない関係です。
実際、彼はいつも短命恋愛だと言っていますが、もう1年の付き合いになり、最近では彼の方からスキンシップしてきたり、と仲良くできています。

また、人が人を治すとか変えるとかいうこと自体がおこがましいことで、彼が回避依存だろうが恋愛依存だろうが、丸ごと受け入れて、ちょうどいい距離感を保ってあげることが大事なのではないかと思うのですが。
でも、それは、私が自分の要求を全部飲み込んで付き合うというのとも違って、私もしたいこと・してほしいことを言うけれど、それを彼がしたくなければ仕方ないこと、とゆるっと考えるということで。

いかがでしょうか?

返信する
shireno

みほさん
>コメントありがとうございます。
他の記事でも書いている通り、カウンセリング以外でのご質問をお受けしておりません。
まずは教科書をお読み下さい。

回避依存症の彼で悩まれている皆さん、お読み頂いております。
多くの場合、そこに答えが書いてあります。
回避依存症の彼との付き合い方で悩んでいるあなたへ

カウンセリングであれば、あらゆる回避依存症の質問にお答えし、彼とうまくいく最善の方法をお伝えしております。
よろしくお願いします。

返信する

shireno へ返信する コメントをキャンセル

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です