「回避依存症の彼と別れたい」
そう思っている方・検索した方のために書いた記事です。
私にカウンセリングを依頼される女性の多くは別れたいとは真逆です。
- 彼との関係を改善したい
- 無視や音信不通、モラハラ、暴力、浮気に困っているので何とかしたい
- 復縁したい
という相談です。
しかし、中には「別れたい」と言ってご相談される方もいます。
大きく分けて2種類の方がいらっしゃいます。
目次
1.別れたいと口では言うけど、本音は別れたくない
ズバリ言ってしまいますが、「別れたいと口では言うけれども、本当は別れたくない」というケースです。
9割がこれです。
別れたいと思っているのは本当ですし、嘘ではありません。
共通しているのは強い苦痛を感じていることです。
具体的には・・・
- 彼の無視や音信不通で不安になるのが耐えられなくて別れたい
- 彼に今まで300万円ほど貢いできて疲れてしまったので別れたい
- 彼の浮気・不倫が何年経っても治らないので別れたい
- その他彼の問題行動を今まで我慢してきたけど、最近決定的な出来事があり限界なので別れたい
などなど
苦しいことに今まで耐えてきたが、許せるレベルではなくなってしまった。
「もう我慢の限界!!」という場合です。
当然、彼と別れればこのような苦しみがなくなります。
その結果「別れたい」と言っているのです。
ここまでは誰でも想像できますし、何も知識が無い一般の方は「口だけじゃなくて、本当に彼と別れたいと思っているではないか!」と思ってしまいがちです。
実は別れたいは表面的に思っていることである。
ただこの別れたいは表面的に思っていることです。
(私は本気で思ってる!!と思うかも知れませんがそうなのです)
本当は彼が優しくなって金銭的搾取や浮気がまったくなくなれば一緒にいたいと思っています。
無視や音信不通がなくなり、不安が解消されれば一緒にいたいと思っています。
だからこそつらい現実を耐えたり、「いつか彼が変わってくれるかも?」など妄想することで現実逃避してきたわけです。
距離をとろうとすると彼が戻ってくる場合も
我慢の限界が来れば、表面的に思っていることでも本気で別れようとする場合があります。
実際に行動するのです。
もちろん彼が追わずにそのまま別れる場合もあります。
しかし、彼が必死に別れを引き留めたり、一時的に別れたとしても彼が罪悪感や見捨てられ不安から優しい言葉をかけてくることがあります。
すると多くは簡単に元の関係に戻ってしまいます。
- 「お前が必要なんだ!」
- 「やっぱりお前じゃないとダメなんだ!」
- 「今度こそ変わるから!」
など熱烈アプローチをしてくる場合です。
孤独に弱い人ほどこんな言葉に弱いのでコロっと許してしまいます。
また、お伝えしたように本心では別れたくないわけですから了承してしまうのです。
下記の記事でも書いていますがサイクル6の部分ですので読んでおくと理解が深まります。
⇒ 回避依存症の恋愛サイクル6つを体験者がリアルに説明する。
一旦休憩のための簡単なまとめ
このように本音は別れたくないんだけれども、今がとても苦しい状態なので「別れたい」と口にしてしまっている、口にしないと精神が崩壊してしまう。
こういう状態なのです。
多くの人は本気で別れたいと思っていますが、この段階ではまだ表面のレベルです。
表面心理:「別れたい!」⇒「もう限界で苦しい!!」という意味。
深層心理:本当は別れたくない。
「別れたい・・・」と友人に相談してはいけない。
あまりに苦しいので「別れたい・・・」と友人に話してしまうかもしれません。
恐らくこれを読んでいるあなたは必ず誰かに話したことがあるはずです。
そして、大半は自分の望む結果にならなかったでしょう。
なぜなら「別れなよ!」と言われることが大半だからです。
そのご友人の方も良かれと思って言っているのは言うまでもありません。
しかし、結果的に別れたくない気持ちが数倍に膨れ上がりますので、逆効果です。
- 「別れなよ!」
- 「そんな男サイテーじゃん!」
- 「もっと自分のこと大切にしなよ!」
と言われるほどにあなたの別れたくない気持ちは倍増します。
あなたも経験したことがあるはずです。
それだけでなく、いつまで経っても別れないあなたを理解できずに友人としての関係が終わることもあります。
口では「別れたい」というのに、いつまで経っても別れないあなたの態度に失望してしまうからです。
相手としても愚痴を聞くのは疲れるので半ば仕方のないことです。
こうなるのをすべてわかっていて、「誰にも話さない」と言う選択肢をとるけれども、「誰にも話さないのは心が苦しいので相談に来た」というのが私の相談に来る大半の女性です。
友達が類友の場合は話すとスッキリするが・・・
もう一つの場合としては俗に言う類友で、その相談するご友人の方もいつもつらい恋ばかりしている場合です。
その場合は「別れなよ」と簡単に言うことはありませんし批判もされません。
しっかり話しを聞いてくれて共感もしてくれるので、話せばスッキリします。
私も10代~20代半ばの頃はこの話を聞いてくれる居心地の良い友達ポジションと話す相談者側の立場をファミレスや居酒屋などで毎週のように話していたので、両者のお気持ちはよくわかります。
ただ、良くも悪くも話すと精神が安定するので頑張り続けられてしまいます。
頑張るというのは、別れるために頑張るのではなく、今の苦しい環境に身を置き続けることを頑張り続けられてしまうということです。
また、ご友人は専門家ではありません。
恋愛経験が豊富なので、つい信用してしまいがちですが、経験が多い=正しいわけではありません。
的外れなアドバイスを真に受けて、失敗してきた人が何人もいらっしゃいます。
ご友人も経験が豊富な分、「私は人の何倍も恋愛を知っている」という変なプライドがある場合もあるので、認めないかも知れませんが本当です。
ゴルフやテニスなどのスポーツでも、経験が多いから上手いとは限りません。
むしろ変なクセがついていて、上手くない人もいるでしょう。
それと同じです。
もちろんご友人もほとんどの場合善意で言っていることなので、悪気はありません。
ちなみに、そのご友人と共感し合うことで、つらい恋愛を修正していくことが明確な関係であれば話を聞いてくれるだけであれば悪くはありません。
しかし、両者の問題点を正当化してしまう方向で絆が出来てしまうことはお互いの症状を悪化させ、苦しみが倍増してしまいます。
いわゆる傷の舐めあいです。
- 「出ない相手が悪いんだから出るまで電話かけまくりなよ」
- 「相手が悪いんだから家まで押しかけて待ち伏せしなよ」
- 「お互い男運悪いんだから仕方ないよ」
- 「どうせ変われないんだから仕方ないよ」
など相手に攻撃することを推奨してくる場合や自分の責任を放棄している場合です。
このようなことを言う相手は不適切ですので、その場合は良い関係と言えないと断言します。
いずれにしても良い結果にならない
話が少しそれてしまったので戻します。
どちらにしても友人に相談するとあまり良い結果にならなかったり、別れられないという結果になります。
1つ目の場合は「別れたい」という言葉を真に受けて友人関係が破綻する可能性があります。
2つ目の類友の友人であれば苦しいと言う愚痴は聞いてもらえ、良くも悪くも精神は安定します。
しかし、恋愛経験が多い=正しいわけではありませんし、つらい恋愛を修正していくことが明確な関係と真逆である、悪意や依存を助長させる傷の舐めあいが発生するリスクがあります。
共感しつつも、歪んでいる部分は修正していく必要があります。
イメージとしては、子供が初めて補助輪なし自転車に乗るときの後ろでサポートするような役割が適切です。
2.本音で別れたい場合
本音で別れたいという人が稀にいます。
「別れたい」と言う人の1割以下です。
それほど少なく、本音で別れたい人などいないのです。
この場合は本気で別れる手順をお教えしています。
すべてお伝えするのは凄まじい文字数になりますし、ケースによります。
最初の部分だけ簡単にお伝えします。
やってはいけないのは、いきなり別れること
やってはいけないのはいきなり無計画に別れることです。
別れたいのに別れられないというのは完全に依存の状態です。
アルコール依存症の人がいきなりお酒を断っても成功しにくいように、無計画にいきなり別れるのは成功しにくく、またすぐに元通りの関係になってしまうでしょう。
その前にやることがあります。
なぜ別れたいのに別れられないのか?を明確にする
まずは、なぜ「別れたいのに別れられないのか?」これを明確にするのが最重要課題です。
- なぜ彼に依存してしまうのか?
- なぜ彼が必要なのか?
- 彼の存在で自分の心の穴を埋めようとしているものは一体なんなのか?
これを明確にすることです。
わからなければ直接ご相談下さい。
より依存を和らげる方法もお教えします。
まとめ:別れを選ぶのも選ばないのも自由
「回避依存症の彼と別れたい」と思っている方・検索した方に向けてお伝えしました。
お伝えしたように「別れたい」と口にしたり思っているからと言って、多くは言葉通りの意味ではありません。
むしろそれが当たり前なので安心して下さい。
「別れたいけど別れられない自分」を責めないで下さい。
あなたが別れたいと言っているのは、「この苦しみから今すぐ解放されたい」というあなたの心の叫びです。
今のいる環境があまりにも苦しいので別れたいと口にしなければ耐えられない証拠です。
基本的にはご友人に相談しても良い結果になりにくいのは私の経験も踏まえお伝えした通りです。
もちろん別れを選ぶも選ばないのも決めるのはあなたの自由です。
私は基本的に別れたほうがいいという事はありません。(命の危険がある場合のみは除きます)
繰り返しですが、別れたいと思っているのは精神的に不安定な証拠です。
一人で抱え込むのではなく、ご相談下さい。
こちらが回避依存症についてのまとめ記事です。
「彼の気持ちがわからなくて不安。」「彼のことを深く知りたい」方はこちら